「100,000年後の安全」

今日も暑かったですねー。
こういう日は梅酒のソーダ割りが飲みたくなりますね。

さて、今日は渋谷まで映画を見てきました。
タイトルは「100,000年後の安全」です。

1つ前の記事で原発とサヨナラしようということを書きましたが、
そのなかで、放射性廃棄物の保管施設のことを書いたんだけど、
テレビで聞いたその話のおそらく元ネタがこの映画なんだと思うんです。

で、前回の記事を書こうといろいろと調べていたら見つけたので、
さっそく、今日見にいってきました。

この保管施設はフィンランドに建設中のもので、
世界で初めての最終処分場なのです。

映画ではその施設の概要とその関係者のインタビューからできていて、
内容は基本的には批判的なんだけど、
でも、かなり中立的な、事実を伝えてくれている映画でした。

ちなみに、映画が作られたのは2009年です。
福島の事故を受けて、緊急上映されているのです。

で、映画のなかで何度も言及されるんだけど、
原発に賛成だろうが反対だろうが、放射性廃棄物はすでにあるわけで、
その問題について考えなくてはいけないわけですよね。

フィンランドはその問題にいち早く取り組んだ国であり、
その点でとても評価できるんだと思うんですよ。

ほかの国は、処分しなくてはいけないことはわかっているけど、
それに向けて何もしていないような状況でしょ。

日本だって、最終処分場の候補地は決まってないわけですから。

で、廃棄物の保管は10万年後まで耐えられるものでなければならず、
(放射能の半減期からしてそれだけの期間が必要だとされている)
地上は自然災害、経済の変動、戦争など不安定要素が大きすぎるので、
だから地下に埋めるという選択肢になったとのことで、
それは、だれか人が管理しなくとも維持できるものでなければならないと。

しかし問題は、この地下に有害廃棄物が埋まっていることを、
将来にわたって伝えていかねばならないということ。

何かが埋まっていることがわかれば、
考古学者があらゆる遺跡を発掘してしまったように、
将来の国民もこの施設を発掘してしまう可能性があるわけですよね。

だから、何らかの警告表示を置くよりも、
忘れ去られるようにした方がいいという意見もあるくらいで。

しっかりと言い伝えればいいといっても、
単なる伝説になってしまえば意味がないわけで、難しいですよね。

しかも、さっき書いたけど、
この施設は人が維持管理しなくてもいいようにと地下にしたわけで、
ここが危険だと言い伝えるってのは、ある意味で人の維持管理でしょ。

矛盾しちゃってるよね。

そんな問題を抱えていて、解決できるかどうかわからなくて、
さらにその問題を拡大していくことがはたしていいことなのか。

映画のパンフには、前回に俺が書いたことと同じことが書いてありました。
でも、そんなことは専門家じゃなくても、一般人の俺でも思うこと。

ならば、専門家であればよりその危険性が分かってるんでしょ。
じゃあ、早く終わらせてくださいよ。後回しはいかんですよ。

この映画は、渋谷の「アップリンク」というところで上映しています。
時間も1時間ちょっとと長くないので、ぜひともご覧ください。

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