51点

本日は予定を変更して受験生をしかってみようと思います。

昨日、大学入試センター試験の中間集計が発表され、
各教科の平均点が公表されました。

俺の担当している公民科では、
「倫理」が一番高くて70.45点、「政治経済」が65.04点、
そして「現代社会」が51.46点となりました。

51.46点!?

これって入試ですよね。
数学じゃなくて、社会ですよね。

「数学Ⅱ・B」をのぞいた主要科目の中で最低です。

「現代社会」は「政治経済」と「倫理」をあわせたような科目なんだけど、
そんなこともあって、公民科の中でも「簡単な」科目として、
以前より多くの人がこの科目を選択していました。

今回も7万人が受験したわけなんだけど、
この平均点の低さはいったい何なのか。

たしかに、予備校によっては、
今回の「現代社会」の問題は昨年よりも難化したと分析していましたが、
僕としてはそこまで難しい問題とは思えませんでした。

少なくとも、
同じような内容である「政治経済」と14点も平均点が開くほど、
難易度の差はありません。

これは明らかに受験生の勉強不足が原因でしょう。

「現代社会」なら適当に勉強にしていてもどうにかなると。

問題を見てもらえばわかりますが、
当たり前のことですが、すべての問題が難しいわけではありません。

「現代社会」の問題には倫理分野の問題も含まれますが、
それらの問題は「倫理」受験者からすれば瞬殺できるほど簡単な問題。

また、グラフを読み取るだけで解答できるものや、
レポートの書き方についての問題もあり、
特に勉強していなくても解けるものがあります。

そういうものがあるために、受験生になめられる科目なのですが、
そういう問題があるにもかかわらず平均点が低いということは、
そのほかの問題にはほとんど手が出てないってことなわけですよね。

「現代社会」はその科目の名称からもわかるように、
現代の社会のあり方について考えるわけです。

よって、座学だけでは内容を網羅できるわけではなく、
座学によって社会の構造を理解したうえで、
実際の社会の動向を自らの肌で感じ取らなければいけない。

実際はそういうかなり難しい科目なのです。

一方で「政治経済」も座学により政治や経済の構造を理解し、
現実の社会を感じ取るわけですが、
「現代社会」に比べてその範囲はせまいと考えることができます。

「政治経済」が理論や知識重視なのに対し、
「現代社会」は経験や実践重視といえるでしょう。

それにもかかわらず、
多くの学校で教えているのは「現代社会」という科目であっても、
内容は「政治経済」であるところが多いのが実態でしょう。

でも、これまではそれでもよかったのです。

「政治経済」と「現代社会」の問題にはそこまでの内容の差はなく、
当日、自分の好きなほうを選択すればよい、
そのくらいのものだったからです。

しかし、昨年の試験後に、私は周囲に警告していましたが、
昨年から「現代社会」の内容が大きく変わり、
まさに「現代社会」らしい設問が多く見受けられました。

「政治経済」でも「現代社会」でもどちらでもよい、
そういう話は通用しなくなったのです。

しかし、受験生はまだ甘い。

「政治経済」の座学をしただけで満足してしまっているのです。

みなさん、ぜひ問題を解いてみてください。

問題は、
http://stepup.yahoo.co.jp/shinro/juken_2006/center/index.html#day1
より見れますので。

難しい問題もあるかと思いますが、
40~50点は普通に取れると思いますよ。

あ、倫理部分はかなり厳しいかもしれないから、
もうちょっと低くなるかもしれないけど。

でも、受験生はそれと同じなのです。
それで勉強しているといえるのでしょうか。

平均点調整なんか必要ありません。
「現代社会」を受験したくだらない学生を救う必要なんてないですよ。

一生懸命勉強した「倫理」や「政治経済」の受験生がかわいそう。

そんな現代社会を知らない学生が大学に入っても、
そりゃ、授業についていけないわな。

ニュースくらい見ろよ。新聞くらい読めよ。

それで法学部、経済学部、商学部だって?
笑わせるな。

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