「ショージとタカオ」

今日はひさびさにお出かけしてきました。
先週に行かなかったところにです。

で、昼の話はまた今度にするということで、
夜に前に書いた映画「ショージとタカオ」を見てきたので、
まずはその話を書こうかと思います。

今月初めに再審で無罪の判決が出て、それが火曜日に確定したんだけど、
いわゆる「布川事件」で冤罪をかけられた2人の話なのです。

逮捕されたのが1967年で仮釈放されたのが1996年ということで、
29年間も牢屋に閉じ込められていたわけで、
出てきたときには社会がまるっきり変わってるわけね。

電車に乗るとか電話かけるとか、わからないことだらけで、
そもそもお金を使うってことがピンときてなかったのが興味深かったね。

あと、一応彼らは無罪を主張している人たちだったので、
周りに支援者たちもいたわけだけど、
それでも、出所後の生活ははじめのころはかなり不安定なようでしたね。

住むところとか、就職とか、すんなりいくものではないわけで、
支援者がいてあれだから、普通に刑期を終えて出て行った人たちは、
本当に更生の道を歩めるものなんですかね。かなり疑問です。

だから再犯って話にもなっちゃうのかと。

彼らの1人も、このまま刑務所にいた方が楽だったかも、
なんて言う場面があるんだよね。

で、映画は仮釈放から再審決定の2009年までの話なんだけど、
ともかく裁判の話が進むのが遅すぎるよね。

どんどん2人が老けていくのが分かるわけで。

再審請求するのもかなり壁が高すぎるわけで、
いったん確定したことを覆すのは相当こんなだということですね。

再審請求を2001年にして、最高裁が決定を下すのが2009年だしね。
それから半年してから実際に再審が開始されて、その1年後に無罪判決。

決定した後はそれまでよいは早かった感じだけどね。

で、冤罪を生んだ警察や検察には本当に反省してもらいたい。
話を聞いている限り、やっぱり単なる官僚組織だなって思うよな。
つまり、「国益」ではなく「省益」を求めてるだけのやつら。

自分たちが裁判に勝つことしか考えていない。
だから、平気で証拠を隠したり改ざんしたりするわけだ。

「十人の真犯人を逃すとも 一人の無辜(むこ)を罰するなかれ」
なんてのは頭の片隅にも置かれてないわけでね。

自分たちのためなら、平気で無辜(無実の人)を罰するわけですよ。

しかも、それに対しては責任転嫁なわけでしょ。
つまり、被告人はすぐに嘘をつくから、強引にしなきゃいけないのだと。
みんなが嘘をつかなければ、そんな強引な操作はしないと。

いや、それはお前らの捜査手法を磨いてくことでどうにかすべき話で、
でなければ、お前らがいる意味なんてないんだよ。

映画の中では、自白したあなたにも責任がある的な、
そんな会話が出てくるところがあるんだけど、それもどうなのかね。

前に「爆問学問」でやっていたんだと思ったんだけど、
自白しちゃうのは本当に追い込まれてのことだっていうんだよね。

今回の件でも、長時間の取り調べや誘導尋問や、
明らかに捜査に問題があるわけでね。

なので、我々もしっかりと関心を向けていかなければならないのですよ。
明日は我が身かもしれませんよ。

まだ来週まで上映していますので、ぜひともご覧ください。

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