「眠れぬ夜の仕事図鑑」

今日はひさびさに電車に乗ってお出かけです。
渋谷まで映画を見に行ってきました。

わざわざ渋谷までと思うかもしれませんが、
渋谷でしかやっていない映画だったので、しょうがないのですよ。

今週はすっかり予定が入っていなかったので、
どこかで面白い映画なんてやってないかなーと調べたら、
なんと見事に見つけてしまったというわけです。

場所は、何度も行っている「シアター・イメージフォーラム」で、
ここで「眠れぬ夜の仕事図鑑」という映画を見てきました。

この映画の監督は、前に見たいのちの食べかた」と同じ監督で、
今回も具体的な説明なしに、ただ映像だけが流れるというものでした。

原題は「ABENDLAND」ということで、
ドイツ語で「ABEND」は「夜」という意味がありますが、
「ABENDLAND」には「西洋」という意味があるそうで、
夜も活気づいている文明的な世界とでも言いたいのでしょうね。

タイトルの通り、夜に行われている仕事の様子が流れるだけなんだけど、
いろいろな夜の仕事があるものですね。

昼も夜も関係なくやらなければならないもの、
昼に備えるために夜に行っているもの、
夜に活動する人たちのために行われているもの、などなど。

病院、介護、警備などは想像がつくもので、
子どもには見せられないような世界もやはり思いつくわけですが、
(映画のなかでは普通に出てくるので、子どもには見せられません…)
ドイツのオクトーバーフェスティバルの映像には圧倒されました。

あんなに大盛況なんですね。さすが本場ですね。

で、パンフレットになんだけど、
夜に活動できるのは、1つは電気があるからだということが書いてあって、
だからこそ「ABENDLAND」というタイトルなわけですが、
どれだけの意図をもって入れられていたのかはわかりませんが、
映像の1つに、ドイツでの反原発デモの様子があったのでした。

高レベル放射性廃棄物を乗せた列車の通行を妨害しようと、
線路に侵入した反対派を排除する警官隊の様子なんだけど、
このデモ自体は2010年に行われたものなんだそうですが、
特に、福島の事故を経験した日本にとっては、
この映像の持つ意味と映画の意味を考えざるを得ない気がします。

そんな自分も夜遅くまで活動している人間のひとりだし、
ある意味では、夜に仕事をしている人間のひとりなのです。

夜があるから昼があるのか、昼があるから夜があるのか。

常に昼だと、その裏が見えなくなってしまうのでしょうね。
何が昼で、何が夜だかもわからなくなってしまう。

やっぱり、夜は夜でなければなならないのでしょうね。

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