「動物農場」

明日は天気がよさそうでよかったですね。

さて、今日は映画を見に行ってきました。
ジョージ・オーウェルが原作の「動物農場」です。

この本は大学に入ったときに、
政治学の授業で紹介されたものだったと思ったんだけど、
結局読まないままここまできてしまったのでした。

同じオーウェルの「1984年」っていう本も紹介されて、
これは借りるまではしたんだけど、最後まで読まなかった気が…。

で、この話がアニメ化されていて、これを上映すると。

「ブタがいた教室」を見に行った時の予告編で見て、
これは見に行かねばと思っていたのでした。

ただ、映画が年またぎで公開されていたので、なかなか行く日程が取れず、
関東では立川と渋谷でのみの公開だったんだけど、
立川ではとっくに公開が終わっていて、渋谷も今日までだっていうんで、
最終日の今日に見に行ったのでした。

で、この映画の配給が「三鷹の森ジブリ美術館」で、
あまり知られていない世界のアニメを紹介しているんだそうです。

ということで、渋谷のシネマ・アンジェリカまで行ったわけですが、
お客さんは15人くらいだったかな。

話は、人間を追い出して平等な生活を求めた農場の動物たちが、
結果的には、そのなかの豚たちに支配され搾取されていくという、
共産主義や全体主義への批判という話なんですが、
原作とは結論部分が異なっているということなんですね。

まあその辺はいいとして、問題なのは、
なぜここでこの映画を公開しようということになったかということで、
これは、この映画を見て日本の現状を考えてほしいってことなわけです。

宮崎駿は次のようなことを言っています。
 今の世の中だと思えばいいんですよ、この映画が言っているのは。
実のこというと、人材派遣会社とか保育や介護の問題でもそうですけど、
ちゃんと企業として儲けている人がいる。
働いている現場は、ひどい低賃金と重労働でやっているから、
やり手がいないとか、離職率が高いとか問題にされているけど、
企業はそのへんを改善する気は全然ない。

全くその通りで、まさに格差の問題なんだけど、
それをどうしようかっていう話に全くなっていないわけだよね。

例えば、医師不足がどうだとかいわれるわけだけど、
一方で、美容外科だとかそんな医者がごろごろいて、
命にはかかわらない、ある意味どうでもよいことばっかやっていて、
それはいったい何なんだって思うことがあってね。

そういう医者は全くいらないとは言わないけどね。

なんだか極端すぎるんじゃないかと思ったりするんだよ。

なんでも自己責任だといって切り捨てるのは簡単で、
かといって、何でも救ってやれば良いというもんでもない。

そこをどうやってうまくやっていくのか。やっていこうとするのか。
そこが大切なんだと思うんだけどね。

宮崎駿はこうも言っているんです。
 人間のやることにはかならず愚かなことがつきまとう。
人間はいつも愚をおかす危険があるってことをわかりながら、
それでも何もやらないよりは、やったほうがいい。

まあ、だからといって、2兆円をばらまくのはいいとは思えません。

世の中の善人に頼るだけの世になってはいけないと思うんだよな。
映画でいうとボクサーね。ああなってはいけない。

でも、なりつつあるんじゃないの?