「精神」

日曜に1000記事めを書いといてよかったですね。
そのままほっといたら「ぶろぐぺ」ちゃんにとられるとこでした。

あぶないあぶない。

さて、今日は渋谷まで映画を見に行ってきました。
いつものシアター・イメージフォーラムです。

平日の昼過ぎという時間でだいたい40名程度の入り。
それだけ注目度の高い映画なのです。

今回の映画は、2年前に見た「選挙」を撮った監督の作品で、
今回も“観察映画”と呼ばれるジャンル。

その観察した場所は、岡山にある精神科のクリニックです。

カーテンで仕切られてしまっているような精神科という空間を、
覗き見てみようというのが監督の狙いだそうで、
そこにあるのは「正気」と「狂気」の境とは何かという問いでもあるのです。

自分自身には全く関係ないことと思っている人も多いと思うんだけど、
いつ関わるかわからない分野でもあるし、
実際に関わることも職業柄多いので、見に行ってみました。


最終的な感想は、やっぱりよくわからないってこと。

多くの患者さんの話を聞いている限り、
何のことはないことを話していて、人生相談しているみたい。

それだけ「異常」な人なんて見受けられないわけです。
逆に、みんなまっとうなことかなり言っているもの。

むしろ、話を聞いている限り、周りの人が冷たいなーって。

その患者さんの言ってることがすべて正しいとすれば、
人間関係にかなり恵まれていないなって思いました。

1人でもほんのちょっとだけその人のことを考えてあげれば、
こんなことにはならなかったんじゃないかって。

まあ、それはわかりませんけどね。

なので、病気って形である意味囲い込んで、
そこから出れないようにしてしまっているというのはとてもかわいそう。

ただ、それはこちらからの対応だけでなくて、
本人たちもこちらに対して壁を作り出すので、
だから、障害を持つのと同じ対応になっちゃうわけですね。

治してカムバックするんじゃなくて、その世界でどう生きるかになっちゃう。
俺は、障害と病気は違うものだと思うから。

最近はなんでもかんでも病名をつけるでしょ。
わからないことは全部病気のせいにして、それで勘弁してもらう。

学校でも塾でも、
「この子はなんとか病で…」みたいな話を聞くことがあるんだけど、
だったらなんなのよって思っちゃうね。

だって、それに対して何かするわけじゃないでしょ。

医療的にだって、薬飲むくらいなもんで、
あとは話し聞いてやるとかそっとしておくとか。

たしかに、病名がついている分、周りの対応は変わってくるよね。
ある程度のことは許せちゃうかもしれない。

そのための免罪符が病名なのかなって思っちゃう。
逆に言えば、そういうこと言わないと誰も気を遣ってくれない。

ただ怖いのは、俺も気をつけなきゃいけないんだけど、
病気だからってすぐにそのせいにしてあきらめちゃうことがあるってこと。

例えば、ちょっとそういった病気を持つ生徒がいたとして、
なんか問題を起こしたらすぐに転校だとかそういう話になるでしょ、たぶん。

やっぱり普通の学校じゃ無理なんだ、みたいな。

でも、よく考えてみれば、
普通の子だって問題を起こすことはあるし、気分がすぐれない日だってあるし、
逆の意味で病気が良い言い訳になってしまうこともあるわけだよね。

さらに、それに対する反動として、
病気だといっておけば済むと思いやがって的な発想が出てきちゃう。

健常も異常もなくて、単に極端なだけってのじゃダメなのかな。

そうはいっても、やっぱり理解できないところはいっぱいあるわけですよね。
やっぱり病気になった人の気持ちはなった人でないとわからない。

だから僕もこんなことを書けてるわけで、
これを病気の人が見たら、鼻で笑われるのでしょうね。

何もわかっちゃいないと。

劇中にショックなシーンが出てくるわけでもなく、
淡々と、クリニックの様子が流れるだけですので、
ぜひとも、お時間をとってご覧ください。

映画館に行けなくとも、映画の公式サイトだけでもご覧ください。

ただ、予告編は微妙かな。
それよりも、対談とかコラムとか他のページを見てください。

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